Design from ahed 2013
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design from ahed 20135ahedのデザインとデザイナーを紹介───3「透明性」というコンセプトを建物全体で発信いるか動物病院動物病院を新規開業、移転にあたって、どのような病院にしたいかという思いは色々あるかと思います。「かっこいい病院にしたい」「使いやすい動きやすい病院にしたい」「今度は広く大きい病院にしたい」etc...  そのような想いを形にし、建築化する事がわれわれの仕事です。われわれはその想いを整理し言葉にし、人々に伝えていく事もデザインだと考えています。  デザインは未来に向けての(地域で1番の)ビジョンを示す事でもあります。住宅併用で移転新築である病院を開業するに当たり、院長からの要望は「街に開かれた地域の動物病院」という事でした。移転という事もあり、派手な看板サインで目立たせるよりも外観によって建物を目立たせ、街の人々に認識してもらうデザインを提案しました。  人や車が絶えない幹線道路に面している敷地に目一杯、横長に配置された建物は床を1m上げています。こうする事で従来の人や車からの視認性を良くする事に成功しています。町田桂吾 M.A.O.1級建築士事務所 代表 1972年山口県生まれ。大学にて建築音響学(古屋研究室)を学び、桑沢デザイン研究所にてインテリア、家具を学ぶ。1998年1級建築士取得後渡欧。2001年パートナー、コラボレーションという形をとりながら設計活動を開始。2003年M.A.O.1級建築士事務所を中目黒に開設。 立地の魅力を最大限に引き出した建築の提案を心がけています。http://www.mao-archi.com/  また、ドクターや来院する動物や飼い主など建物内部にいる人々の様子そのものが看板の一部と見えるような効果を狙い、前面をすべてガラス張りとしました。病院の様子を外部へオープンにして見せるという事は、院長の要望であった「街に開かれた地域の動物病院」という考え方にも一致し、さらに、隠すようなことは何ひとつない、しっかりとした診療を行う病院だというメッセージにもなっています。

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